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香港市場から見るCMの効力 [ニュース]







ある調査によりますと、香港の広告費用は世界一高いのだそうです。テレビをつけていれば、ハンバーガーのCMはほぼ毎日見にします。街頭の印刷広告も宣伝をあなたの目に焼き付けます。当然広告費用は利益から出ていますので、頻繁に目にする広告であれば、それが人気商品であるというしるしです。

マクドナルドの広告費用は莫大で、もっとも高額なCMの一つは水族館が舞台のものです。水族館の中で戯れている一群れの魚が、見物客がフィレオフィッシュを取り出した瞬間、慌てふためいて逃げ去っていく光景が印象的です。このCMには高額なコンピュータグラフィックスの製作費用がかかっています。

一方、実物を撮影して作ったCMの方がコストパフォーマンスが良いかとというと、そうでもありません。例えば、ある人が走っています。そして、熊も一頭走っています。見ている側は人が熊に追われていると想像するわけですが、最後にハンバーガーを加えた熊が人に追いかけられているのを知ります。実物の動物が入っているCMは安くは済みません。彼らが人間の言う通りに動いてくれなければ、当然フィルム代が増えていきます。

最も低コストで、温もりのこもったCMは、子供たちが授業を受けている光景のものです。先生が黒板に「3」という数字を書きました。天真爛漫な一人の生徒が頭を傾けて、「3」をマクドナルドのロゴマークの「M」に見えてしまいました。このCMは生き生きとしており、賞賛に値します。

しかし、すべてのマクドナルドのCMが上手く撮れているというわけではありません。例の赤、緑、黄色のカツラをかぶった男が三人が行ったり来たり走り回るCMはちっとも面白くありませんでした。どうやってあの出来具合で通したのか理解に苦しみます。

おまけのスヌーピーで顧客を引き付けるキャンペーンもマクドナルドの凄技です。スヌーピーファンが多い香港では、これは成功した販売手法です。CM業界の奇跡だとも言われているほどです。しかし、スヌーピーだけもらって、食べ物を捨てる人が出現したことは悲劇です。ちなみにシンガポールではスヌーピーの代わりにハローキティ騒動です。キャンペーンの時は、ハローキティのマスコットを手に入れようと、長蛇の列が並びます。

子供はCMに簡単に促されてしまいます。子供がハンバーガー食べたいと言い出すと、大人が同伴するわけです。しかし、大人は別のものを食べたいと思っているので、比較的価格を抑えた喫茶店は香港の庶民の集まる場所になっています。さすがに、いつもマクドナルドで大人たちが足組んで大いに議論するようなことはしないでしょう。

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